Inuyasha
□For you
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「犬夜叉さま!」
かごめが戦国の世に戻って間もない頃
まだ夫婦の関係になってないのに、自然とかごめのそばに犬夜叉がいるようになっていた。
今もまた、かごめが楓の代わりに洗濯物を干しているそばで犬夜叉は木に背を預け、昼寝をしていた。
そこへ村の娘がやってきたのだった。
「犬夜叉さま!村の外れに綺麗なお花畑を見つけたの!一緒に行こ!」
「はぁ?お前1人で行ってこいよ」
「いいからいいから!それに、お前じゃなくて佐奈!!」
と犬夜叉は腕を引っ張られた。
うまく断れず、かごめに助けを求めるように視線を送ると、かごめはこっちを向いた。
「こっちはいいから、行っておいでよ」
笑顔で言われるとどうも反発できなくなり、結局犬夜叉は佐奈に引きずられて行ったのであった。
「いいの?かごめちゃん」
そばにいた珊瑚が心配げに行ってきた。
「ん?なにが?」
「犬夜叉連れて行かれたよ?」
「うーん…いいってわけじゃないけど…」
「??」
「なんか犬夜叉が村の人と普通に話してることが嬉しくって…」
「かごめちゃん…」
「出会った頃は犬夜叉は本当に反発の言葉しか言わなくて、乱暴で…そんな犬夜叉に村の人もビクビクしてた。お年寄りは50年前犬夜叉が村を襲ったことも知ってるしね…」
「そっか…。そうだよね」
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