Inuyasha

□生きがい
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季節は春―――

木の上でうたた寝をしている緋色の少年。
正確に言えば彼はうたた寝のフリをしていた。
視線の先には,村の子どもたちと遊ぶ巫女装束を纏った少女。

だがこの少年・犬夜叉は自分の体の異変に気付いていなかった。


「(ったく…なんかフラフラしやがる…)」


と木から降りるとバタッと倒れてしまった。
それに気づいたのは村の子どもだった。


「かごめさま…犬夜叉が…」


子どもが指を指す方向を見つめるかごめはすぐに犬夜叉になにがあったのかわかり,彼に駆け寄った。
子どもたちもなぜかついて行く。


「犬夜叉っ!!ちょっと!どうしたのよ!」


「かごめさま…」


「香苗!ばあちゃん…楓様を呼んできて!!」


「はいっ!」


かごめは自分が1番可愛がっている香苗という少女に楓を呼んでくるように頼んだ。










「かごめっ!」


「楓ばあちゃん!!犬夜叉が…」


楓が駆けつけるなり,かごめが犬夜叉の異変を伝えた。


「かごめ,落ち着きなさい。とりあえず私の小屋へ。お前たちはあちらで遊んで来なさい」


「香苗ありがとう」














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