Inuyasha

□互いの罪
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「どうしよう…」


かごめがいるのは森の中―――
犬夜叉がこんな真夜中に桔梗のもとへ行ってしまった。

泣いてみんなを起こしてしまわないように,かごめは小屋を出て森へ入ってしまい,道に迷ってしまった。

楓の村ならまだしも,ここは旅先の知らない土地。


すると目の前に妖怪が飛び出してきた。かごめは弓矢を持ち合わせていなかったので,逃げようとしたら,足首を切りつけられ動けなくなってしまった。


「(犬夜叉…!助けて…!)」


そう思ってぎゅっと目をつぶっていたら,妖怪が消し飛んでいた。


「(犬夜叉!?)」


だが現れたのは犬夜叉ではなく,蛮竜をもった人間の男・蛮骨だった。


「ば,蛮骨!?」


「お前…確か犬夜叉の女だったか」


「そんなんじゃないわよ…」


自分に歩み寄ってくる蛮骨を見てかごめは殺されると思った。


「こ,来ないでっ!」


「安心しろ。人間の女を殺す趣味はねぇ」


蛮骨はかごめの怪我に目がいった。


「怪我してんな…」


「大丈夫よ…これくらい」


すると蛮骨はかごめを抱き上げて歩き出した。


「ちょっと!なにすんのよ」


「それじゃぁ歩けねぇだろ」


確かに…。かごめはそう思って蛮骨に従うことにした。







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