Inuyasha

□口づけ
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「かごめ!行ってくるぜ!」


「…行ってらっしゃい…」


思いっきり沈んだ声のかごめ。けんかをしたわけでもなく心当たりがなかったので犬夜叉は疑問に思うのも当然だった。


「かごめ?どうした?」


「…ううん,なんでもないよ」


全然そんな顔してはいないが,なんでもないと言うのだからしつこく聞いても無駄だろうと思い,犬夜叉は仕事に行く前の習慣としている口づけをした。
するとかごめはいつもと違い,犬夜叉の首に手をまわし,唇を放そうとしなかった。


「っ!?」


放そうとしなかったと思うと今度は勢いよく犬夜叉から離れた。


「ご、ごめん…//」


「かごめ…?」


「な,なんでもないっ//行ってらっしゃい!」


犬夜叉とてここまでされて黙って仕事に行くわけにはいかなかった。


「お前…寂しい…のか?」


「っ!!//」


さらに真っ赤になるかごめが愛しくて犬夜叉はかごめの腕を引っ張って彼女を胸の中におさめた。


「犬夜叉?」


「今夜は寝かせねぇからな」


「///えっち」


「男はそんなもんだ」


開き直ったように笑う犬夜叉はかごめの頭をポンポンと撫でた。


「じゃぁ行ってくる」


「行ってらっしゃい」





その夜は2人とも寝られなかったのは言うまでもない。




fin.
2010.05.24
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