Inuyasha
□想い人
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「ごめんなさい。あなたの捜している公輔さんはこの村にはいないわ…」
「そうですか…」
「今日はもう遅いですから,この村に泊まっていってください。」
「ありがとうございます」
「(この人は楓ばあちゃんに頼もう。犬夜叉もうすぐで帰って来ちゃうし…)」
そう思ってかごめが立ち上がった矢先―――
「かごめー帰っ…」
家に入ってきた犬夜叉が自然と目に入ったのは桜の姿だった。
犬夜叉とかごめはそれぞれ別の意味で固まってしまった。
「き,桔梗…?」
「?」
2人が固まってしまった理由もわからない桜はおどおどしていた。
「あ,あの…かごめさま…」
桜がかごめの名を呼んでかごめは我に返った。
「お、おかえり犬夜叉!今,桜さんと話してて…桜さんを楓ばあちゃんのとこに連れて行こうと思ってたんだ!もう夜遅いし…」
慌ててべらべらと喋るかごめを見て犬夜叉は落ち着いたように言った。
「もう女2人で出歩く時間じゃねぇだろ。俺は外で寝るから,そいつここに泊めてやれよ」
「う…うん。」
かごめの返事を聞くと犬夜叉はかごめの頭をポンポンと撫でて外へ出て行った。
「優しい方ですね。あの方は…?」
「犬夜叉…夫です」
「妖怪…ですか?」
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