Inuyasha
□共に生きる
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「!!!」
「でも今は全然違う。暖かい表情をするようになったし,話し方だって優しくなった。口は相変わらずだけどね。何の躊躇いもなく私の名前を呼んでくれる。…正直まだ不安はある。犬夜叉が桔梗のとこに行っちゃうんじゃないかって…」
そう言うかごめを見ていると,思わず彼女を己の腕の中におさめていた。
「犬夜叉…?」
「お前は…家族も現代の生活も…すべてを捨てて,俺の元に戻ってきてくれた。正直そう考えると俺には荷が重い。でも,かごめがいなかった3年がすげえ長くて,何のために生きてんのかわからなくなってきていた…」
その言葉を聞いたとき,かごめは手を彼の背にまわし,ギュッと衣をつかんだ。
「桔梗はもういない。俺に生きろと言った。だから…俺はもうかごめしか見えない。」
気が付くと,かごめの頬が涙で濡れていた。
「犬夜叉…ごめんね。3年も待たせた上に,また疑っちゃって…」
「いい…かごめがそばにいてくれれば,俺はそれだけで世界一の幸せ者だ」
「もう…どこでそんな言葉覚えたのよ…」
「…教えねえよ…」
「ばか……私は…ずっと犬夜叉のそばにいるよ…」
「これからもずっと…共にいきよう…」
Fin.