Inuyasha
□あなたの優しさ
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「…ごめん。そこまでは…」
「そうか…」
そのころかごめは河原で1人泣いていたところに七宝が追いついた。
「…七宝ちゃん…」
「かごめ…大丈夫か?」
「自業自得だもん。仕方ないよ」
するとかごめが立ち上がった。
「かごめ?」
「戻ろっか」
かごめはニッコリ笑って七宝に言った。
途中で珊瑚に会い,犬夜叉がかごめだけの記憶がないことの理由を説明した。
「かごめちゃん…」
「ん?」
こういうとき,親友としてなんて言葉をかけてあげればいいのか珊瑚は迷っていた。
そんな珊瑚を察してか,かごめはニッコリ笑って言った。
「大丈夫よ。あのとき私が無理矢理でも犬夜叉の背中から降りていれば,こんなことにはならなかった。記憶がなかったのが私だけでよかったわ。もし…すべて忘れていたら…犬夜叉は1人になってしまうから…」
「かごめちゃん…」
「私のことなら心配しないで?全然…大丈夫だから…」
そう言う彼女の笑顔は今にも消えてしまいそうなほど儚かった。
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