Inuyasha
□無茶しないように
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翌朝―――
「げほげほっ…」
耳の優れた犬夜叉はかごめの咳で朝早くに目覚めた。
「かごめっ!!大丈夫かっ!?」
「げほげほっ…ごめんね…起こし‥ちゃって…」
犬夜叉は途切れ途切れに言うかごめの背中をさすってやる。
「んなこと気にすんな!大丈夫か?」
「うん…ありがと」
ニッコリ笑うかごめの顔はまだ青白かった。
するとかごめの手がカタカタ震えてるのがわかり,犬夜叉は自分の衣をかごめにかけてやった。
「寒いなら寒いって言えよ」
「あ,ありがと…」
「なんか作るか!」
立ち上がった犬夜叉の裾をかごめが引っ張った。
「かごめ?」
「い,いいよ。楓ばあちゃんが起きたら楓ばあちゃんに頼むから。犬夜叉はそばにいて?」
「しょうがねぇなぁ//」
言葉とは裏腹に頬を染める犬夜叉が愛しくて,かごめは彼の手を握った。
「かっかごめ!?」
「しーっ!まだ楓ばあちゃん寝てるんだから。…ありがとね,犬夜叉。」
ひんやりと冷たい彼女の手を暖めてあげたくて犬夜叉はぎゅっと手を握った。
そしてそっと彼女の唇に口付けた。
それからかごめからの希望で犬夜叉が抱きしめた状態でかごめはまた夢の中へ入っていった。
しばらくして楓が起き,かごめの様子を見に来た。
犬夜叉はまだかごめを抱きしめた状態だった。
「おぅ楓ばばあ。起きたか」
「これ,犬夜叉。かごめの寝込みを襲うでない!」
「な゛…//そ,そんなんじゃねー!//かごめがこうしてて欲しいって言ったんだよ。」
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