連載
□突然
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「なにが『まさか』なんだ?」
「犬夜叉…私…」
と,かごめの口が噤んだ。
「お、おい!まさか!!病かっ!?」
「そうじゃなくて……私…妊娠…したの」
「…え?」
「楓ばあちゃん,ちょっと2人にしてくれる?」
かごめの言葉にニッコリ微笑み,外へ出て行った。そんな楓に「ごめんね」とかごめは呟いた。
「かごめが…妊娠…?」
もちろん犬夜叉も嬉しかった。だが不安もあった。妖怪と人間の間に産まれてきた自分は半妖であったがために辛い経験をしてきた。自分の母親も半妖の自分を産んだがために病で死んでしまった。
もしも自分とかごめの間に子が出来たら,かごめと子の運命は―――
「犬夜叉,変なこと考えちゃダメよ?」
かごめの言葉で犬夜叉は我に返った。
「なんで…」
「あんたがそんな顔してるから…」
するとかごめは犬夜叉の手を握った。
「いい?この子は私たちで守っていくの。私だって死なない。」
「かごめ…」
ずっと少女の顔だと思っていた彼女はいつからか女性の顔になっていた。
犬夜叉は握られた手を握り返した。
「かごめも産まれてくる子も俺が守ってやる!」
犬夜叉はかごめを抱きしめて言った。
To be continued...