連載
□突然
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それは突然だった。―――
「かごめっ!?」
かごめは楓と薬草を取りに行って戻ってきて,楓の小屋に入るとき楓が驚いたような声でかごめを呼んだ。
その楓の声(「かごめ」と言う言葉)に木の根元で眠っていた犬夜叉は飛び起きた。
犬夜叉の目に入ったのは倒れて楓に支えられているかごめだった。
犬夜叉は慌ててかごめの元に駆け寄った。
「かごめっ!!どうしたっ!?」
「突然倒れだのだ。犬夜叉こっちへ!」
犬夜叉はかごめを抱き上げ,楓に小屋の中へ案内され,かごめを寝かせた。
「疲れがたまってたんじゃな…」
「かごめ…」
犬夜叉はかごめが疲れているのも気づかず,自分が毎晩かごめに交わりを求めていたことを悔やんだ。
するとかごめが目を覚ました。
「かごめっ!」
「だ,大丈夫よ…」
「大丈夫って…お前倒れたばっかりだろ!」
するとかごめが口に手をあてた。
「どうしたっ?」
「き…気持ち悪い…」
楓がかごめの発言に桶を急いで持ってきた。そしてかごめの背中をさすってやる。
「かごめ…無理をするな…」
「ごめんね…楓ばあちゃん,犬夜叉…」
「かごめ…」
「今夜はここにいるといい」
「すまねぇな、楓」
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