連載
□恐れていた可能性
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ある朝,かごめが目を覚ますと犬夜叉が自分の手を握ったまま横になって眠っていた。
「犬夜叉…」
「気分はどうじゃ,かごめ?」
「楓ばあちゃん,大丈夫よ」
「しばらく寝させておいてやりなさい。こいつは寝ないでずっとかごめをみていたんじゃからな」
「犬夜叉が…?」
「あぁ。今日はわしもいるから,気分が悪くなったら言いなさい。」
「うん。ありがとう!」
それからはかごめのお腹が徐々に膨らんでいき,それに伴い,かごめの体調も良くなく,寝たきりになってしまった。
「やはりかごめは…」
「楓さま,かごめちゃんがどうかしたの?」
楓が呟いたのをちょうど小屋に入ってきた珊瑚に聞かれてしまった。
「珊瑚…」
「いいぜ,弥勒や珊瑚になら言っても」
奥で真っ青な顔で眠っているかごめをじっと見つめて犬夜叉が言ってきた。
「そうか…じゃぁ話すぞ?珊瑚」
「…はい」
「もしかしたら…かごめか産まれてくる子の命を犠牲にしなければいけなくなるかもしれんのだ」
「…え!?」
「妖しの血が混ざっている犬夜叉と人間のかごめの間に無事子が産まれるかどうかは…」
「そうなんだ…でも,かごめちゃんなら大丈夫だよ!」
「あぁ…かごめは強い子だから大丈夫じゃ」
だがかごめの真っ青な顔を見て不安でたまらなかったのはみんな一緒だった。
To be continued...