Inuyasha
□2人の想い
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「ごめん…ちょっと…。すぐ戻ってくるから…」
かごめは道端を挟んだ向こう側の森の中へ行ってしまった。
「すまん…おらのせいで…。かごめを傷つけてしまった…」
「大丈夫だよ,七宝」
「そう,大丈夫ですよ」
犬夜叉はかごめが森の中へ消えていったのに気づき,後を追っていった。
「ほら,犬夜叉が追って行きましたから」
「かごめっ!」
かごめに追いついた犬夜叉はかごめを呼び止めた。
「空を…見ないで…」
「は…?空?」
意味がわからなく,かごめを自分の方へ向かせた。
かごめの頬は涙で濡れていた。
「…"桔梗を忘れて"とも,"桔梗に会わないで"とも言えない。…だけど,あまり私の前で空を見て桔梗を思い出さないで…」
「俺…桔梗のことは考えてなかったけど…?」
「え…?じゃぁなんであんな真剣な顔…」
「…お前が…‥"もしかしたら,このまま秋時と…"とか言うからだろっ!…お前秋時が好きなのかよ?」
「…‥えっ?聞いてたの?…私,北条くんのことなんとも思ってないよ?」
「じゃぁなんであんなこと…」
「うん…あのね,」
と,かごめは現代の北条家の巻物の話を犬夜叉にした。
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