連載
□病
3ページ/4ページ
「結希、おいで」
珊瑚はドアの外でオドオドしている結希を呼び寄せた。目にはまだ涙が浮かんでいる。
「(かごめちゃんそっくりだ…)」
すると楓と七宝が入ってきた。
「かごめ!どうしたんじゃ!」
「わからない,血相変えて走ってる結希に会ってさ…」
「結希が!?」
「うん…大した子だよ」
「びっくりだな…どれ,かごめ大丈夫か?」
楓が声をかけてもかごめは意識を失ったままだった。
「息はしている…」
「よかった…」
その時,犬夜叉が急いだ様子で帰ってきた。肩には七宝が乗っていた。
「かごめっ!」
「犬夜叉!七宝,呼んできてくれたんだね!」
「犬夜叉がそばにいた方がいいと思ったんじゃ!」
「ちちうえー!」
自分のよく知っている顔を見つけ,結希は犬夜叉に抱きついた。
「結希!大丈夫か?」
「ははうえが…」
「かごめは大丈夫だよ」
「大丈夫。かごめちゃん息はあるよ」
「きっと体内に残っている妖力が強いせいじゃろう。犬夜叉,お前の親父どのは大妖怪だからな」
珊瑚はなるほどと頷いた。
「かごめは…大丈夫なんだな?」
.