小説
□花粉症
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日曜日の早朝。
いつも通りに修行を行う。
ところが、いつものように集中できない。その理由は・・
かゆい。
目に鼻に喉。
もしかしてこれは、
「花粉症?」
「ああ・・多分。今までになったこと無いから分からないが」
目をこすりながら答える。
「普段からきちんと体を鍛えないからだな」
軽く笑われる。
「む、仕方ないじゃないか。免疫がどうとかこうとかなんだから」
さらに痒くなり、両手で両目を掻いてしまう。
「まぁそうだな。薬でも買ってきてやろうか?」
そう言いながらこっちに手を差し出す。御駄賃を要求しているのだろう。
「自分で買える。それより、」
「ん?・・ああ、分かってるって。お嬢様だろ?」
「・・ああ」
「分かってるって。ま、今日は日曜だし私は会わないよ」
「そうだよな。それじゃ薬買ってくる」
それだけ言って、私は部屋を出た。
購買に売っているだろうか。外まで行くのは時間がかかる。
そんな事を考えながら足を進めた。
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