その他短編

□永久にともに…
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新撰組屯所にて…。





『土方先生、沖田先生知りません??』


歳)「俺は総司のお目付け役か…??」


『いや、土方先生が1番知ってるかなーって…』

歳)「少なくとも、お前のほうが知っているだろう。」


『…そうですかねー…』





どんなに好きでも、あの人は私に全てを見せてくれない。


少し寂しげな表情の私を見て、困った土方先生が言った。



歳)「家畜と散歩にでも行ってるんじゃないか??」

『そうですね、仕方ない、土方先生の句集でも読んでおくか。』


歳)「仕方無いとは何だ!!というよりも、何故それを…!!」





『土方先生、私を誰だと思ってるんですか??』






『沖田先生の恋人ですよ?あの、沖田先生の。』



あの、沖田先生の。



土方先生は「お前、あいつに似てきたな。」と呆れていた。




『あは、それは光栄ですね。沖田先生が大好きなんで。』



やっぱり、似ているかもしれない…。

自分でも、最近思うようになってきた。



でも、あの人みたいにもっと強くなれたら…。







鉄)「おわぁ!!」

『…鉄ちゃん…、大丈夫??』


やっぱり、持ってきたお茶をこぼす鉄君は相変わらず。



鉄)「だ、ダメだ…。」

鉄ちゃんは土方先生の小姓を勤めている。


私は『仕方無いなー…』と呟いて、お茶を入れに行った。


『鉄ちゃんは、こぼした分を拭いておいてね。』


鉄)「お前、面倒な方、押し付けたな!!」


『お茶入れてきてあげるだけ、感謝しなよねー』


鉄)「………。」


鉄ちゃんは何も言い返せない様子。
私は、満足気な笑顔を見せてお茶を入れに向かった。




鉄ちゃんは、同い年なので、よく喋る。






平)「お、またお茶こぼしたの??」

『藤堂さん、鋭いですねー』


お茶を運んでいたら、途中で平助さんに呼び止められた。

鉄ちゃんがお茶をこぼした事はお見通しみたいです。



新)「いっつも事だからネ。」

『確かに、これが日常茶飯事になってきたかもしれないです^^;』




左)「おい、サボらずにさせよ!!」

新)「えー…今、左之の番じゃんかヨ。」

左)「ほら、平助!!」

平)「たまには自分でやったら??」

新)「また俺と平助の勝負になってるヨ。」


この3人は、将棋をしてるみたいで…

永倉さんvs原田さん+藤堂さん

って言っても、原田さんは考える事が苦手←

そのために、永倉さんと藤堂さんの勝負になるそうです。








『あ、いけない。お茶が冷めちゃう。』

ここで油売ってると、すぐ時間が経ってしまう。



私は、その場から立ち去って、土方先生にお茶を持っていった。







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