るろうに剣心長編

□拾柒話
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山の中に入り、私達は今晩はここに留まる事にした。


剣)「野宿は久しぶりでござるな。」

緋村さんが火をおこしながら呟く。

『僕は初めてです。』

剣)「…そうでござるな、…不便な思いをさせて忝い。」

『何言ってるんですか。自分で選んだ道ですから、平気ですよ。』


緋村さんは、その後黙ってしまう。
おそらく、今頃…みんな怒ってるでござろう…とでも考えているのだろう。

私は、それに何も口を出さないで居た。



剣)「夕葉…寒いでござろう。もっとこちらへ。」
剣心が手招きして、私はそれに素直に従った。

緋村さんは私の腕を引っ張り、私を包み込んだ。

『ムッツリ。』←

剣)「え、あ、いや…拙者はただ、寒いかなー…と思って…」

『…冗談ですよ。左之さんみたいな下心は無さそうなので、許します。』

剣)「(何で、そこで左之の名前を出すかなー…。)」





ガサッ―…


警戒の目を一瞬するが…これって、そうか…。

『…志々雄一派では無さそうですね。』

剣)「山賊か追いはぎの類か…。人との接触はなるべく避けたいが、そうも言ってられんな…。」


『ちょっと、出てみます。』

剣)「え、夕葉、危険でござるよ…。」

『大丈夫ですよ、…女の勘です。』

剣)「え、ちょ、夕葉…」

たじたじの剣心を置いて、私は飛び出した。



『あらら、皆さん、金を使ってまで女を抱こうとは…モテない男は辛いですねー…』

「何だ??テメェ…」

急に現れた私に、四人の男達は一瞬警戒するが、私の顔を見て女だと判断したらしい。


「お前もヤってやろうか??」

「よく見てみりゃーイイ女じゃねーか…」

『お褒めの言葉、どーも。でもアンタ達みたいな男に売るような安い女じゃないんですよ、…僕は。』

「ッ、お前…男か…??」

私の格好を見て、判断したらしいもう一人の男が言った。

「テメェ、騙しやがって…!!」

『あれ??僕、自分で女だなんて言ってないですよ。あなた達が勝手に判断したんでしょう??』


「チッ、とっとと、失せな。俺達は楽しむんだからよぉ…」

操)「ちょっと、ちょっと…途中で変なのに引っかかって…それはあたしのための金だ!!」

じれったくなったらしく、女はマントを外す。
声色は、さっきとは全く違った。


男達は呆れて、「何だ、まだお子様じゃねーか。」と呟く。

「どんないい女かと思ったら…」

「お子様は帰って寝ろ。」


操)「ちょっと、ちょっとぉ…アンタのおかげで計画台無しよ!!
それに、お子様じゃないわよ!!これでも、あたしは16よ!!」


『あれ??僕のせいですか??』

操)「つっ立ってないで、アンタもこれ倒してよ。」

『僕が助太刀しないと倒せない相手じゃないでしょ。』

操)「アンタ、とことんムカつく!!」

とか言いながら、操ちゃんは彼らを倒した。
そして、ちゃっかりお金も盗っていた。←



『はは、スゴイですね。』

操)「アンタ何な訳??」


そう言った時に、ガサガサと剣心が出てきた。





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