その他短編

□文化祭で青春するなら演劇やるって決まってんだろぉがぁぁ!!
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高杉くんは、私のほうを向く。私の席は高杉くんの後ろなので、高杉くんは黒板に背を向ける形になった。


晋)「じゃあ、眠り姫なんてどうだァ?ンで、俺と夕葉がステージでヤる。」

新)「あの、字、間違ってますけど…。」

晋)「あ?間違って無ェよ。公開プレイ…


指を立てて言う高杉くんの後頭部に黒板消しがクリーンヒットした。


銀)「何言ってんだぁぁぁぁ!!」



そして、横からは筆箱らしきものが飛んできて、それも見事にヒットした。



桂)「なっななな、なんと破廉恥な!!!」






『………何が??』



おそらく意味が分かっていないのは、今必死で早弁をしている神楽と、この話題の張本人の夕葉ぐらいだろう…。




晋)「ホント、可愛いなァ、オメーは。」

高杉くんが顔を近づけ、私の髪に触れる。

晋)「俺が教えてやるよ。夜はしっかり鳴かせて…


そこでやはり、高杉くんの頭には物が飛んでくるのだが…


『(さっきよりも増えてる気がする…。)』







退)「白雪姫なんてどうですかー??」

銀)「高杉と同じく、夕葉とキスすんの狙ってるのが見え見えなんで却下ー。」

総)「つーか、お前が王子役出来るとでも??」







十)「ここは王道のシンデレラじゃねーか??」

総)「マヨくさい王子なんて嫌でさァ。」

十)「何も俺が王子を演じるなんて言ってねェだろーが!!つーか、マヨくさいって何だよ!!」

総)「ムッツリな土方さんのことでさァ。」

十)「ムッツリじゃ無ェよ!!!!!」








桂)「人魚姫なんてどうだ??」

銀)「どーせ、薄着の夕葉が見たいだけだろー??」








何か、どれも否定されていく気がする…。


『(そんなに、皆出たいのかなー…??)』







『あ!!かぐや姫なんてどうですか??』

晋)「そうか、夕葉は和風のほうが好きだったのか…。
気づかなくてすまねェな。雅でいいじゃねーか。和服姿も、
絶対に綺麗な自身あるぜ。あれだろ??王道は帯をはずす時の…」


新)「アンタらは何でそんな方向にしか持っていけないんだよ!!Σ」





『あ、いや…そしたら、貴公子が何人も居るから、皆出れるかなー…??って、』

神)「流石、夕葉ネ。優しいアル。」

やっとお弁当を食べ終わったらしい神楽。

沖田くんは「お前と違って、」なんて言って再び喧嘩勃発。


『(ホント仲いいよねー…。きっと、沖田くんは神楽ちゃんが好きなんだろうなー…。)』





桂)「では、貴公子の1人は俺だな。狂乱の貴公子とは俺のこと…。
そして、姫は夕葉に決まっている。」


『…え??そうなの…??』


桂)「嫌なのか…??」













『だって、桂くんの方が黒くて長い髪だから似合うかなって…。』









クラスの温度が5度くらい下がったような気がする…

と感じるクラスメートたちであった…。







銀)「あ、ごめん。他のクラスが演劇多いから、他のにしてくれって。」


いつから居なかったのかは不明だが、銀八が帰ってくる。


いつもなら、「何なんだぁぁ!!」とかって暴動が起きるのだが…








総)「もう面倒だから、カラオケでいいんじゃ無ェですかィ??」


クラスの男子が弱弱しい声で「さんせーい。」と手を挙げるのだった。











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