御題小説

□確かに恋だった:「変態に恋されてしまいました5題」
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『こっち見ないでください!
 満面の笑みで手を振らないでください!
 私、あなたとは他人ですから!!』








1.スキンシップじゃなくてセクハラです




私は現在、大きな悩みを抱えている。






桂)「夕葉殿は今日も可愛いな、なぁ、エリザベス。」

『………。』


桂)「夕葉殿、今日の服も似合っているぞ。なぁ、エリザベス。」

『………。』


桂)「その大きな瞳も、桜色の頬も、小さくて可愛らしい唇も、色白な肌も、小柄な体も全て俺のものだ。」




『…あの、これだけは言わせてください。あなたのものじゃありません。』


桂)「おお、やっと振り向いてくれたぞ!!やはり俺のことが…『人の話を聞け。』



毎日毎日、ウザッたいくらいに(てか、かなり迷惑)つきまとってくる男が居る。

大きな悩みというのも、コイツが原因。いや、悩みそのものがこの男なのである。




『あと、もう一つ言うと慣れなれしく肩に手を置くのをやめていただけますか??』


桂)「良いではないか、俺と夕葉殿の仲だ。」


どんな仲だか、


『私、あなたとは赤の他人のつもりなんですが、』

桂)「今はな、…だがいずれ家族になる時が来る。」

『そんな時は一生来ません。』

桂)「照れなくても良いではないか、」

『照れてません、本気で拒絶してるんです。』




桂)「まあ良い、いつか俺に振り向いてくれる時が来るさ、」

『あの、その自信は何処から来るんでしょうか?』


桂)「エリザベス、お前からも何とか言ってくれ!!俺はめげそうだ。」

『めげてください、諦めてください、そして二度と近付かないでください。』




『てか、毎日付き合わされるエリザベスさんが可哀想です。』

と発言すると、エリザベスさんは【頑張れ】という看板を揚げている。




桂さんは「エリザベスー!!!」と大袈裟に泣きながらエリザベスさんに抱きつく。

『(オッサン同士の抱擁…、)』←







桂)「そうだな、頑張るぞエリザベス。」

『何を頑張るんですか、そういうの無駄って言うんですよ。』





桂)「ところで、胸を触ってもいいだろうか。」

『いや、ところがの意味が分かりませんが。つかいい訳が無いでしょう。』


桂)「その柔らかそうな感触を確かめたくて…」

『理由とか聞いてませんから、お断りしてるんです。』

桂)「良いではないか、スキンシップだ。」



『…あの、そんな真顔で言われても。』








『こういうの何というか知ってます??』

桂)「スキンシップ…










『スキンシップじゃなくてセクハラです。』














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