サッカーやろうゼ？
□不動さんと鬼道さんと
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「お兄ちゃん！」
「どうした？春奈」
お兄ちゃんと呼ばれるたびに優しい声で返事する鬼道。
そんな鬼道が極度のシスコンだったと知ったのは少し前。
元々シスコンだって噂は知っていた。
知っていたけど･･･
「不動？」
なんか、嫌だ。
「おい、不動！？」
「Σうぉおい！？」
「･･･」
やべ･･･
全然気づかなかった･･･
「く･･･」
「何が可笑しいんだ？」
「いや。お前でもびっくりするんだなって思って･･････」
「いつまで笑ってんだよ」
「･･･スマン。･･･く」
「テメェ！」
「本当、スマン」（棒読み）
「棒読みしてんじゃねぇ！」
「だって不動が･･････く･･･」
「殺す！！」
「お兄ちゃんっ。ちょっと来て〜！」
「ああ。今行く！」
「･･･」
･･･せっかく鬼道といられたのに。
「不動」
「あ？」
「かわいかった」
「￥×＠▲！？」///
「今のもかわいいな」
「き、キモいこと言ってんじゃ、ねぇよ！」///
「･･･（照れなくていいのに）」
「照れてねぇよ！！」///
「ここで待ってろ。すぐに帰ってくるから」
「帰ってくんじゃねぇ！」///
鬼道は少し悲しそうに笑っていた。
どうしてオレは、いつもこれしかできないんだろう･･･
もっと優しく出来たらいいんだろうな･･･
絶対しないけど。
＃
しばらくして、鬼道が帰ってきた。
すぐって言ってたのに、一時間も待たせやがって！！←ずっと待ってた
「不動」
「ぁんだよ」
「好きだ」
「あーそうですか」（棒読み）
「大好きだ」
鬼道は自分が悪かったと思った時はいつも好きだと言ってくれる。
いつもそれにごまかされてきた。
でも今日こそは言ってやる。
オマエにとって、オレは特別なんかじゃない。
どうせ･･･
「･･････なんだろ？」
「え？」
「どうせオレは二番目なんだろ！？」
「は？」
「オレはテメェの一番にはなれないんだろ！？テメェにとって、オレはその程度なんだろ！？」
「不動？」
「どうせテメェはシスコンなんだ！！妹ちゃんが特別で一番なんだろ！？」
「不動、お前･･･」
ああ、そうか。オレは･･･
「春奈に妬いてんのか？」
「･･････テメェが笑うから。オレといる時より、幸せそうに笑うから」
「馬鹿だな。春奈はオレの妹だぞ？不動と比べられるかよ」
やっぱり、オレは･･･
「俺にとって不動は特別だ。特別で、一番なんだ」
「･･･じゃぁ聞くけどさ、鬼道が世界で一番大切な奴は？」
「春奈と不動」(ｷﾘ
「やっぱりじゃねぇか！！そこは仮でも『不動だ』とか言えねぇわけ！？」
「悪いな。俺は自分に正直なんでな」
「やっぱりテメェは大っ嫌いだぁ！！」
END
(いつか『不動と春奈だ』って言わせてやる)ゴゴゴゴゴ
(お兄ちゃん。最近、不動さんの視線が痛いよ･･･)
(そうか。お仕置きしないとな･･･)ﾆﾔ