サッカーやろうゼ?

□俺だけを見ていろ
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「鬼道」

「・・・なんだ」

「怒ってんのか?」

「別に」


一体、何回同じ会話をすればいいのか。

二人の会話はこれか沈黙のどちらかしかしていない。


普段の沈黙や会話なら平気な不動も、好きな奴との会話がこれしかないのには我慢出来ない。


「何に怒ってんだよ?」

「怒っているとは言ってない」


鬼道はただ、淡々と答えた。
その態度に腹がたつ。


「怒ってんじゃんか!」


ついケンカ口調になってしまう。


「不動がムキになるからだ」

「鬼道のせいだろ!?」

「・・・俺のせい?」


ゴーグルで瞳が見えないにも関わらず、鬼道の強い視線が不動を射る。
不動は鬼道の視線に負けないために思いっ切り睨み返す。


「違うのか?」


強い口調で聞き返した。


「違うな」


即答。


「気づいていないのか?」


づいっと、鬼道は不動に近づいた。


「なに、を?」


不動は思わず後退する。


「なんで逃げる」


「(分からない)」


言葉にはしないが心の中で答えた。

実際、本当に分からないのだ。
反射的とでもいうべきか。


「不動」


じり。

鬼道と不動の距離が縮まる。


「なんだよ」


ずり。

また元の距離に戻る。


「本当に気づいてないんだな?」


じりじり。


「だから、なにを・・・」


ずり。


「気づいてないなら教えてやる」


じりじり。


「(近い)」


ず、


「俺だけを見ていろ」

「な・・・」


続きは言葉にならなかった。

喋るために必要な部分を塞がれたからだ。
不動と同じ場所を鬼道は重ねている。

俗にいう【キス】



「な、何すんだよ!?」


ようやく言い返せたのはそれからしばらくたってからだ。


「なんだ?物足りないのか?」

「ち、チゲェーし!!」


耳まで真っ赤にして不動は言う。


「それは残念だ。俺はお前が欲しくて堪らない」

「おま・・・」

「不動。俺だけを見ろ。他の奴なんか見るな」


不動の耳元で囁く鬼道。


「鬼道、俺は」

「黙れ」


再びキスされる。


「(嬉しい、はずなのに・・・)」


なぜか悲しかった。
好きな奴とのキスなのに・・・

キスはどんどん深くなっていく。


ついには押し倒されて・・・・・・



・・・・・・・・・











「−−・・・って夢を見たんだ」


ここはイナズマジャパンの寮。

そして今食堂には円堂、風丸、豪炎寺、鬼道がいる。


「変な夢だな。円堂が不動になった夢なんて」


笑っていいのか困りつつ、鬼道の顔を見ながら風丸は言った。


「鬼道、不動とそんな仲なのか?」

「まさか;」

「・・・どっちでもいいけど」


豪炎寺はそれ以上追求しなかった。


練習に立つ円堂らと逆方向に鬼道は歩く。


「鬼道?」

「用を思い出した。先に行ってくれ」

「あ、ああ・・・」


たじろぐ円堂をほっといて、鬼道は2階へと上がる。

目的は練習しに行っていないだろう不動がいる部屋。


中に入る。
予想通り、不動はいた。


「何?鬼道クン」

「お前、俺と・・・するの、嫌か?」

「・・・は?」


不動は黙ったままの鬼道を抱きしめる。


「ちゃんと話せ。どんなことでも聞いてやる」

「不動・・・」


鬼道は円堂が見た夢の話をした。


「で、俺が嫌々付き合ってると思ったわけ?」

「・・・あぁ」

「ハッ。くだらねぇ」


不動は鼻で笑った。
そして鬼道の唇に自分のそれを重ねる。



「嫌いならキスなんかしねぇよ」




大好きだからするんだ




END


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リンク相互記念

鬼不鬼?
っか、初めの方円堂の夢オチですみませんm(__)m

どっかで絡ませたかったんです

結果こうなった(;´Д`)


ちなみに鬼道が怒っていた理由は、不動が豪炎寺と虎丸とばかり練習するから。(ジェットストリームの練習時だね)

嫉妬というか、ヤキモチというか・・・

鬼道もビックバンの練習で話せないし・・・

そしてああなったww



(あれ?このネタ、どっかで使ったような・・・?

まいいや)
 

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