銀魂 短編小説
□正しいマフラーの使い方
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「ったく、何だってこんなとこに...」
「まぁ、いいじゃないですかぃ。 ここならいろいろありますぜぃ?」
もともと、人ごみが好きじゃない土方さんは、あからさまに嫌そうな顔をしてる。
まぁ、デパートなんて殆んど行かないから、あまり慣れてないってのもあるかもしれないけど。
でも、外に比べたら随分暖かい。まだ、デパートの方が外よりましだ。
何より、食べ物から服までいろんな物がそろってる。
「土方さん、団子でも食べませんかィ? もちろん、あんたのおごりで。」
「テメェはことあるごとに俺に奢らせんなよ」
またもや、土方の眉間には深いシワが刻まれたが、気にせずに、俺は団子を売ってる店を目指す。
「ウマイですねぃ」
「あぁ、うまい」
「あっ、おばちゃん、あと5本追加で」
「お前、俺の奢りだからって食い過ぎだ」
「団子に、黄色い物体をぶっかけて食べてる土方さんよりは、ましでさぁ」
「テメッ、マヨネーズを馬鹿にすんなよ」
いつも思うんだが、土方さんのマヨラーはどうにかならないんだろうか。わざわざ、団子にまでかけて食べるなんて。
見てるこっちが胸焼けをおこしそうだ。
「...食い終わったか?終わったなら、仕事に戻るぞ。」
「えー、またあの寒い中に戻るんですかぃ?」
「仕方ないだろが、仕事だ」
だからといって、まだあの寒い中にでようとは思わない。
「土方さん、せっかくですからもっと何か見てきましょうや」
「ちょっ、おい!」
取り敢えず、目の前にあった服屋に土方を引っ張っていった。
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