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□Alice in monochrome world
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「起きろ寝坊助!わらわがいちいち起こしに来てやってるんだぞ!感謝しろ!ジャックっ!こら、起きるのだっ!わらわと遊べ!」
「…るせぇなぁ…毎日毎日…いい加減にしろよ…あぁまだ寝かせて…」
一度は枕から顔を軽く女王に向けていたのだが、枕に顔をうずめ直す。
―――ぼふっ
枕の中には沢山の羽毛が入ってるせいか、頭を乗せ直した時に枕に入った空気が抜けた間抜けな音がした。
そんなことは気にせずに女王は話を続ける。
「早く起きろっジャック!馬鹿ぁぁあわらわと遊ばないといけないのだっ!」
「遊ぶって歳じゃねぇよ、お前」
毎日決まった時間に起きる女王はこうやって自分の一番大事なトランプを起こしに来るのが日課になっているらしい。