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□死神奇談
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ここは
インブルニーレ学園高等部。
あたしは
4ヶ月ぶりにこの道を踏む。
寮から五分。
城のように大きい学園が眼に入る。
下駄箱から新品のような上履きを出して履く。
「お久しぶりです。捺原雛姫サマ…
なーんて!あははっ」
目の前には
友達の水島眞波がいた。
「久し振り」
ザワッ
一声発した瞬間周囲がざわめいた。
「ほらほら〜
人気者の副会長様のお通りですよ〜」
「いいよ、そんなこと言わなくても」
そう、あたしは学園の
副会長だったりする。
あたした達の周りには人が集まってきた。
キャーキャー大騒ぎしていて五月蝿い。
なんでここまで騒げるのか、問いたくなる。
「まあまあ、
そんなしかめっ面しないでスマイルスマイル♪」
「無理。」
全く、それどころじゃないのに。
なんでアイツは…
「とにかく行く」
「あっ…ちょっとまってよっっ!」
生徒会長室に向かおうと歩き出す。
眞波もついて行く。
「んもう、彼女復帰したのに
どこ行ってんですかねー?
生徒会長様は。」