□嘘吐きに看病
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「熱あるね」

晴也が熱を出すなんて珍しいことだった。
昨日、雨に打たれた直後にヤって、その夜も桜によって襲われることになる。熱が出なかったら奇跡としか言いようがない状況だった。

「…寒いものね、知ってる?裸で暖めあった方がいいんだよ?」
そんな桜からの誘いに乗ってしまったおかげで絶賛戦意喪失中。

「…いつかぜってぇ犯す…」

そんな戯言を呟きながら桜からの熱い口付けを受け入れる。

「んふぅ////犯したいなら犯していいんだよ…したいときに、して…」

…人が風邪引いているときに何言ってんだこいつ。
桜なりのお誘いがまだ続いているのか、だいぶ厭らしく見えた。熱のせいだと思いたい。
晴也は口を閉ざしたまま、なるべく桜が乗っている事実に目を向けないことにしょうと決心し、

何の前触れもなく起き上がる。

「よっこらせ。」


 
 
 
 
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