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□短編
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「ごめんね、今そーゆーの興味ない」
・・・・え?
彼の口から聞えたのは拒絶の言葉。
「え、でも、・・・・・・・・好きな人居るってー・・・」
おどおどしながらも聞いてみた。
だってあの、アリスの言ってることは全部本当なはず!
だから大丈夫!
「−・・・ぷ。
やっぱひっかっかっちゃうかぁー・・・
アレはデマ。
どれだけ人が情報で惑わせられるか、
一回やってみたかったんだよねぇ。
お つ か れ さ ん。
じゃあね。」
くるっと後を向いて彼は去ってしまう。
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だッ!!!!
そんなわけないそんなの嘘だ!!
近くにあった石を持ち、
私はー・・・
狂ったように彼へ、振り上げた。
ワタシガスベテカエテアゲル。
倒れこんだ彼に近づく。
が。
「きゃあああああああ!!!!」
悲鳴?
その、一つの悲鳴で
まるで待機していたのかというぐらい
人が集まってきた。
「なにやってんだよ!!」
「ねたむのもいい加減にしろよ!!!」
「お前死ねよ」
いっせいに湧き上がった怒声に罵声。
そこに一人の男子の声。
「カンニングしてんじゃねーよ!!」
え?
「みんな知ってんだよ?
あんたが先生に色目使って出るとこ教えてもらってるところ!」
嘘!違う!!
「違うよ!!教えてもらったんだよ!!」
そんなこと周りは信じてくれなかった。
信じるはずもなかったのだ。
そして、無理矢理見せられた。
“桐沢夏希は色目使ってテストカンニング中です★”
もちろん、「アリス」の書き込みだった。
★
「ふう。」
晴也はあの時ー・・・・・
石で殴られてはいなかった。
ここまで“予想していたから”ギリギリで避けていたのだ。
倒れた振りまでした。
現在屋上に居る。
「やっぱー・・・
面白いなぁ。
人間って。
これからも楽しませてくれよ?
あーあ。
またやっちゃったよー・・・
人の人生狂わせちゃった。
・・・騙されるほうが悪いに決まってるよねぇ。
あと、桐沢はー・・・先生に呼ばれてお説教って感じかな♪
少し脅せば教えてくれるのにねぇ。
まぁいいや。
楽しかったよ。
せいぜい、いじめられないようにがんばってね。」
★
今日も巡る、ぐるぐる廻る。
世界はオレを中心にして今日も廻す。
―――オレ、「神崎晴也」の周りを。
今日も平和だ。
何が平和だって?
ふふっ♪
さぁー・・・何だろうねぇ。
ところでさ・・・・
R−18って何?美味しいの?