TOG

□手を繋ぎたいんだ!
1ページ/1ページ


久しぶりにヒューバートがラントにやってきた
お互いに忙しくてなかなか会えなかったけれど、
会えなかった分だけ、なんだかいつもよりヒューバートにドキドキしてる


「兄さん、どうしたんですか」

「な、何が?」

「さっきからボーッとして…具合でも悪いのですか?」

ヒューバートに呼ばれてハッとしたら、心配そうな表情で見つめられてた

「ご、ごめんヒューバート」

「別に謝らなくていいですよ
でも、兄さんらしくないですね
本当に大丈夫ですか」

ヒューバートの手が俺の頬に触れてゆっくりと撫でてくる
な、なんだかむずかゆい…

「俺は大丈夫だ、いたって普通だぞ!」

笑ってそう言えば、そうですかとやや視線を逸らして答えるヒューバート
太陽が眩しかったのか?

「ほら、花畑、行くんでしょう」

早く行きますよとさっさと歩き始めるヒューバート

その後ろ姿が妙に大人びていて、大きくなったなぁとか、立派だよなとか思いながら見ていたら、
俺の視界にヒューバートの手が入った

昔はあんなに小さかった手が今では大振りの武器を振り回したり二つの銃を同時に使ったりしてる


「兄さん?」


大きくてしっかりした手は、握ったら温かいだろうな


「兄さん!」

「わっ!」

「本当にどうしたんです?さっきから…」


ヒューバートがいつの間にか近くにいた
ちょっと頼んでみようかな


「なぁヒューバート」

「はい」








俺と手を繋いでくれないか






「もちろん構いませんよ」

「ありがとうヒューバート、大好きだ!」

「っ!(天然には参りますっ!)」




おわり

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ