乾いた涙

□幼稚な捌け口
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まだ私は幼くて
なにをすれば
傷の入った心が治るのか
わからなくて

さ迷い歩けば歩くほど
私の痛みは増すばかり


まだ私は幼くて
雨でぬかるむこの道を
どうしたら濡れずに
歩けるかばかり考えて

まだ一歩も前には
進んでいなくて

私の痛みは増すばかり


幼すぎて

幼すぎて


涙しかはけ口がなくて


ただひたすら
この涙が気付かれぬよう


溢れる涙を拭うばかり







(大人になったらぜんぶわかるだろうか)




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