夢小説
□さよなら、愛しい人。
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「副長ォオオ!!」
「どうした、山崎」
「大変ですっ!先ほど町で攘夷志士をみかけたとの情報が!!」
「っ、すぐいくぞ!ななし、総悟呼んで来い!」
『はいっ!』
***
薄暗い廃墟。
どうやらここに攘夷志士がいるらしい。
「こんなとこに隠れてやがったか…」
「薄気味悪いところですねィ…」
「あぁ。…いくぞ」
土方さんの合図で一斉に駆ける。
予想以上に敵は多かった。
攘夷志士のしたっぱと思われる輩がぞろぞろ…。
私たち一番隊は沖田隊長を先頭に、次々と敵を倒していく。
くっ…でもこの数じゃ…。
「もらったぁ!!」
やばっ…油断して…
切られる…っ!!
ぎゅっと目をつぶっても、あるはずの痛みはなくて。
そっと目をあければ、目の前には土方さんの姿。
「ぼけっとしてんじゃねぇよ。…死ぬぞ」
『ふく、ちょ…?』
どさっという音とともに土方さんが倒れこむ。
『いやぁああああ!!!』
「ななし。土方さんとつれてお前は逃げろ。いけますかィ?」
沖田隊長の言葉に頷いてから、土方さんを背負った。
『ここはお願いします、沖田隊長』
「おう、任せてくだせェ」