夢小説

□嘘つかないで
2ページ/3ページ

なぁ、ななし。
好きな人って、誰でィ。

あんたは俺に夢中だったじゃねぇか…。
いや、夢中だったのは俺のほうか。
くそっ……。

なぁ、ななし。
俺、あんたがいねぇと無理でさぁ…っ


それからぱったりと、ななしとの連絡は途絶えた。
今まで着信履歴はななしばっかだったのに、気づけば土方さんだらけだ。

それから3日後くらいのことだろうか。
隊士から女が攘夷浪士に襲われているとの連絡。
すぐわかった。
ななしだと。
なぜかわからないけど、そう直感的に思った。

気づけば俺は刀を持って飛び出してきた。

「御用改めである。真選組だァ!!」

「何?真選組だと?!」

…5人か
楽勝でィ。

刀をひとふりすれば、ドサッと敵が倒れる音。


「…なんで……でィ」

『え?』

「何でこんな危ないことしたんだって聞いてんだ!!」

しん、と辺りが静まった。

『…って。だって、別れたら総悟のこと傷つけないっていったから…』

「あんたアホですかィ?俺があんな雑魚共に負けるとでも思いやした?」

そう問えば、ふるふると首を横に振った

「じゃあなんでこんなことっ…」

『だって…だって総悟に迷惑かかるじゃん!
総悟が強いのは知ってるよ!?でもさ、もしも総悟が死んじゃったら、私…っ』

そう言って泣き出してしまったななしをぎゅと抱きしめた。

「安心してくだせェ。俺は死にやせん」

にかっと笑って言えば、なんで?という瞳。

「俺はあんたを守らないといけないんでね」

そういえば、バカって言葉と、笑顔が返ってきた。


「ななし。好きですぜィ」

『…私も』

だから…もうそんな嘘はつかねぇでくだせェ。











end.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ