夢小説
□こんぺいとう
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-総悟!!これ、あげる-
-こんぺいとう…??-
-うん!!懐かしいでしょ??さっき近藤さんにもらったの!だから、総悟に半分あげる-
-ありがとうごぜーやす-
机の上に置かれた透明の袋に入ったカラフルなこんぺいとう。
これをくれたななしはもういない。
先日、攘夷志士との打ち合いで命をおとしたのだ。
あの笑顔も、もう見ることは出来ない。
「まさか、こんなもんが残されるとはねィ」
俺より年上のくせに、こんぺいとうを頬張るななしの顔はガキみてえだった。
「ななし…」
愛しい名を呼ぶ。
今となっては、この気持ちを伝えることも出来ないんだ。
総悟はこんぺいとうを一粒口に入れた。
「…甘めえ」
総悟の頬を、ひとすじの涙がつたった。
end