*その他*(倉庫だよ)
□With Me My Lover
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カービィside
ギシギシとベッドがきしむ音がする。目が覚めたとき、足には冷たい感触…鎖がついている。これは?
彼の…マルクのこと全部分かってるって思ってたでも違ったんだ。僕はマルクの何も分かっちゃいなかったんだ。
するとドアが開いた。マルクだ。
「おはようカービィ。気分はどうなのサ?」
「気分は…良くないね。ベッドはふかふかだけど足が冷たいもの。」
「ダメなのサ!それをとったらカービィ、逃げちゃうのサ…。そんなこと絶対、許さないのサ!!」
マルクはベッドの近くまでやって来て、座った。僕も起き上がってベッドのふちに座った。
マルクは良く分からない。僕を傷つけて楽しそうにするし、逆に傷つけた奴等は皆殺しとか言ってるし、どっちなのって聞いたら
『僕が傷つけるのはいいのサ!』
って。なんだかおかしい。でもそんなのにも慣れてしまった自分が一番おかしいって時々思う。傷だらけの体を見て少しため息をついた。
「…ねぇ…カービィ?」
「なぁに?…マルク」
「カービィはずっと…永遠に僕のだよね?何処にも行かないよね?」
「…そうだよ…マルク…」
だって逃げられないから。何処にも行かないんじゃない、行けないんだ。こんなに怖い思いして逃げないっていう方が難しい。マルクが顔をうつぶせた。
「カービィ。」
「なぁに?」
「嘘は駄目なのサ…」
「嘘なんてついてないよ。」
嘘ではない。逃げないのは事実だ。