血の運命の部屋

□バカ。ホントバカ。
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”このバカ”

バカはどっちだよバカ。一人にしないって言ったじゃねぇか。おいてかないって言ったじゃねぇか。約束は守るもんだってエリナおばあちゃんが言ってた。

「シーザー、来てやったぜ」

そういっても返事は返ってくるわけがない。それでも、なぜか期待してしまうのだ。
そりゃあ、この戦いは生きるか死ぬかの瀬戸際で、いつ殺されても仕方がなかった。でも、喧嘩別れなんて、あまりにもひどすぎるじゃねぇか。俺はまだ、お前に”ごめんね”も言ってねぇんだ。

「このっ、バカ…。返事も、しないなんて、どういう、ことだっ」

気が付くとひとつ、またひとつ涙が落ちてきた。その場に座り込み、墓に刻み込まれた”シーザー・A・ツェペリ”の名前をゆびでなぞる。手に持っていたひまわりはその場に落ちた。それはひどく青くてまるであの日、出会ったそんな空だった。

「…シーザー」

何もないけど呼んでみる。脳裏にあまたの思い出がよみがえる。いけるのなら会えるのなら今すぐそちらに行きたいよ。でも、それは許されない、まだ、終わってない。戦いは、柱の男たちはまだ、生きている。世界を救えるのは俺だけなんだって。だから、

「おい、そっちで待ってろよ!?今度おいてったら肘打ちくらわせっからなっ!」

俺は運命に逆らわないから、もし、俺がそっちに行ったらちゃんと、その手で頭を撫でてほめてくれよ?

「このスケコマシ!」

あとがき
久しぶり二部…適当すぎた気がする…

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