血の運命の部屋

□夏のホラー話
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「〜で、ふっと振り替えると血だらけの女がニタァって笑って…」
「ぎゃぁぁぁぁ!」
「ナランチャうるさい!ジョルノから離れなさい!」

夏だしということで、皆で怪談話をしよう!とナランチャが言い出した。それで皆でジョルノの部屋に集まり、お菓子やらなんやらを持ち込んで、電気を消し、蝋燭の火で怖い話をしていた。

「だって!真後ろに!」
「ジョルノはなんか無いですか?」
「そうですね…これは実際僕の身に起きたんですけど…」

フーゴに言われて、ジョルノは話始めた。

この前、ちょっとギャングといざこざがあって、帰るのが遅くなったんです。結構暗い夜道で…明かりとかちらほらあったんですけど、回りがよく見えないんです。で…一人で歩いていたんですが、一人で歩いているはずなのに後ろから
コツン…コツン…
って靴の音がするんです。自分の足音じゃあ無いんです。どう聞いても後ろから聞こえてきて…。そして、僕が止まると、ピタッと足音がやんで、また歩くとコツン…コツン…って。
はじめは敵のギャングがついてきているのかな…と思いましたが、どうもそんな感じではないんです。
だって、普通に考えてギャングだったら僕を脅して拷問して聞き出せば良いじゃないですか。それに、偵察やスパイにしてはそんなに隠そうとはしていなかったんです。後ろを振り向いても誰もいなくて…。
それで、僕ゾワッとして。あ、これギャングじゃあないな。って思って走ったんですよ。そしたらあっちも走って来たんです。でも、あっちも僕を捕まえるのではなく、あくまでも観察をしているみたいで…とりあえず走っていたんです。そしたら
ガシッ
って手を捕まれたんですよ。それで、何をするのかと思ったら、何にもなかったんです。ほどこうとしても全然ほどけなくて。すぐに手の拘束が解けたんですが、さすがに僕、怖くなって部屋まで駆け込んだんです。
何かの悪い夢だ。と思い込むことにしたんです。
で、電気をつけて、手首を見ると…

捕まれたアザがくっきりとついていたんですよ。

「なんだって…」
「こえぇ!こえぇよジョルノ!大丈夫だったか!?」
「しかも本当にあったからなお怖いわ!」
「…それで、この話には続きがありまして…」
「はぁ!?まだあんのか?」
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