血の運命の部屋
□お買い物デート
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二人が入ったのは大型のスーパー。買い物を頼まれていたため買いものを頼まれたのだ。
「こっちの方が美味しそうですよ」
「いや、こっちだろ?」
「…仕方ない。両方買いましょう。個数は言われていませんし」
「それもそうだな」
トマトを選ぶのに結構な時間がかかっていたが結局は両方買うことになる。店内を歩いていると、ジョルノがプリンを発見した。
「プロシュート、プリンですよ。買いましょう」
「お前、プリン好きなのか?」
「えぇ」
「ならカゴに入れとけ」
「はい!」
プリンを2、3個カゴに入れて軽い足取りでレジへと向かうジョルノ。そんなジョルノを見て可愛らしいなーとか思いながらプロシュートは会計を済ませた。袋を持っているジョルノ。プロシュートはその袋をひょいっと持ち上げた。
「持ってやるよ」
「えっ、ありがとうございます」
しばらく二人で歩いていると、小さな雑貨屋さんを見つけた。いかにも老舗っぽく、少し古い町並みの風景に溶け込んでいる。店の名前は“Campagna”(カンパンニャ)。イタリア語で田舎を意味する。ショーウィンドウには小さなシルバーリングやガラスで出来たてんとう虫のついたネックレスなど…ちょっとした装飾品が飾られていた。
「綺麗ですね」
「入ってみるか?」
「えぇ、是非」
ドアを開けるとチリンチリン鈴が鳴る音がする。中もどこか懐かしさが漂っている。小さくカンツォーネが流れていて落ち着く空間だ。すると中から店主らしき老人が、
「いらっしゃいませ」
と迎え入れてくれた。店内には小さなブローチやリング、ネックレスの他にしおりやちょっとしたインテリアが売られていた。
「いいところですね。店主」
「ありがとうございます。ごゆっくりとご覧ください」
しばらく店内を見ているとジョルノはある一つの物に目がいった。それは小さなシルバーのリングであった。
「どうした?」
「これ、綺麗ですね」
「そのリングか?」
シンプルだが回りに負けない光沢をはなっているそのリング。すると店主がやって来て、
「そのリングは自分の名前を入れられるんですよ」
「なるほど…」
「…このリング二つ下さい。名前はジョルノとプロシュートで」
ジョルノが店主に向かって言った。店主は“かしこまりました”と言ってリングを二つもって、店の奥へ消えていった。プロシュートはジョルノがしたことに少し驚いているようだ。
「ジョルノ?」
「今日の記念ですよ」
ジョルノは少しうつむきながら呟いた。
「…なかなかかわいらしいところあるじゃあないか」
「今までの僕は可愛くないと?」
少しふてくされたようにジョルノが言ったため、慌てたように、とんでもない!とプロシュートは言った。
「いつもだって可愛いさ」
「あんまりからかわないで下さいね?」
「からかってなんかないさ」
そんなやり取りをしていると、中から店主が出てきた。
「お待たせしました」
「Grazie mille.」
そういってお金を渡し、帰ろうとしたら店主が何かをジョルノに差し出した。それはガラスで出来た、てんとう虫のブローチ。それも二つ。
「…これは?」
「若いお二人にサービスです。最近、若い人たちはこの店に訪れなかったので、前は良く来てくださっていたのですが…。あなたたちを見てふと、思ったのですよ。…ちょっとじいさんがでしゃばりすぎましたかね。申し訳ありません。またいらしてください」
「えぇ、また、暇があったら来ます」
そういって店を出たジョルノたち。早速シルバーリングを指にはめる。
そこにはイタリア語でプロシュートとジョルノと書いてあった。
「なかなか洒落てんな」
「まぁ僕が選んだんですから」
「ははっ…随分と自信ありげだな」
彼らは行く前よりも仲が深まったようだ。薬指にあるリングと、ネックレスになっている小さなてんとう虫が彼らに幸福を運んできたのだろう。
恋人たちは、夕日に照らされながら屋敷へと帰っていった。
あとがき…
あばばばば…グダグダ精神ボロボロボロネーゼですよ← 大好きなプロジョル、しかし増えないから作ってみたごめんなさい。
口調がわからなくってこんなんになりましたごめんなさい。
これで皆様がプロジョルを好きになってほしいっていう魂胆がバレバレですねごめんなさい。
文才なくてごめんなさい。
“Grazie mille.”は“ありがとうございます”と言う意味でして、“Grazie”よりも丁寧です。
あと、“Campagna”という店は作者の脳内のお店です。実際にいってもあるかもしれないし、無いかもしれない…
要するにフィクションっす。