a blank page （作・ココア）
□＃１ for the soul of me
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＃１ for the soul of me
空座ふれあい公園 午後七時十三分
ゴッ！！！
一人の男がものすごい音を立てて路上に倒れこむ。
「お前ら、ココどけ」
そう言ったのは先ほど倒れこんだニットキャップの男の顔面に、強烈な蹴りを入れた少年。
「なんだァ!?いきなり出てきて山ちゃん蹴倒しといて、その上ここをどけだァ!?」
「何考えてんだてめぇ?死ぬか?あァ!?」
ニットキャップ男のガラの悪い仲間たちが少年に向かって叫ぶ。
しかし少年は動じず、面倒くさそうに頭をかきながらため息をついた。
【黒崎一護/十五歳】
【髪の色/オレンジ】
【瞳の色/ブラウン】
【職業/高校生】
これは彼のプロフィール。
「何とか言えこの・・・」
ゴッ！！！
「おプッ!」
再び叫んだ鼻ピアスの男を一護は躊躇なく顔面に蹴りを入れ、これまた躊躇なく地に伏した男の頭を踏みつけた。
「お前ら全員、アレを見ろ!!」
ビシィィッ!!
っと効果音がつきそうなくらい、一護が勢いよく指差した先には・・・
『えっ。わ・・・私ぃ!?』
そこには金茶色の長い髪を揺らし驚きの表情を見せている小学生くらいの少女が立っていた。
男たちもいったいあのガキの何を見ろというんだと言わんばかりの眼差しを少女に向けている。
「ええぃ!ちがうちがう、ちっがーう!!その足元だっ!!あ・し・も・と!!」
再び一護が指差した先には花が生けてあったであろう水色の瓶があった。
瓶はすでに倒れて割れて、こぼれた水の水面には数枚の花びらが寂しげに漂っていた。
「問一!!」
一護の声に、男たちの体がビクつく。
「アレは一体なんでしょうか!?
ハイ!そこの一番くさそうなオマエ!!!」
「え・・・?お・・俺？クサそう・・・？」
顎鬚を生やした男が答える。
「あ・・・あの・・・
このあいだココで死んだガキへのお供え物・・・」
「大正解！！」
ゴッ！
「ミッちゃーん!!」
わざわざ答えてくれた顎鬚男の顔面にも蹴りをいれる。
「問二」
まだ一護に罰を食らっていない二人がミッちゃん、ミッちゃん!!と仲間を心配している。
「じゃあどうしてあの花瓶は・・・
倒れているんでしょうか？」
「そ・・それは‥」
「俺らがスケボーしてて倒しちゃった・・・から・・・？」
「そうか・・・」
答えた二人の顔が青ざめていく。
「それじゃ、コイツに謝んなきゃなァ！？」
「「いやああぁぁぁぁぁあっ！！」」
二人は一護の背後に浮かんでいるものを見た。
そこには事故で死んだはずの血まみれの少女が、いた。
「「ごめんなさい、ごめんなさいもうしません、ごめんなさーいっ！！」」
そう叫ぶと二人は今までに一護に蹴倒されてしまった三人を置いて逃げていってしまった。
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