短
□やっぱりあなたが好き
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『……うぅ…』
涙出てきた。
「……」
雲雀さんに睨まれました。
このままグズついていたらトンファーが華麗に飛来してきそうなので早速作業に取り掛かる。
え? 雲雀さんはって?
呑気にお茶飲んでるよ。
まぁ、いいんだけど。慣れてるし。
こんな私でも雲雀さんの彼女です。
彼女だからこそ、今日はどうしても譲れないことがあったんだけど。
実は今日、あたしの誕生日です。
雲雀さんは知っているはず。だって相手から聞いてきたし。…………多分。
別にプレゼントが欲しい訳じゃない。
「おめでとう」とか、そういう一言でもいいのに。
「心愛、手が止まってるよ」
『………ハイ』
せめて手伝ってほしい。
付き合い始めて二か月間、ずっとこんな感じ。
あまりにも雲雀さんが冷たいし、あたしを恋愛対象として見てくれてない気がするから、傷つく前に"別れよう"と思う。
今日が、その日。
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