VOC@LOID

□かこめかこめ
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「留子ちゃん、もうすぐ着くよ。」

おばさんにそう言われ留子は小さくうなずく

留子は数日前に両親を亡くしたばかりだ
そして、孤児となった留子は施設に預けられることになった

その施設というのは深い森の中にあるため乗り物も使えず歩いて向かっている

「さぁ、着いたわよ。」

そこにあったのは洋館のような建物だった

留子は思わず後退りしかけるがおばさんが手を引いて洋館に入っていく

中に入ると中央に大きな階段があった

おばさんに手を引かれ留子はその横にあった扉から細長い廊下にでた

「おばさんは院長先生とお話があるから留子ちゃんはあの突き当たりの部屋に行っててね。」

そういうとおばさんはさっきの扉からどこかへ行ってしまった

夜になり、月明かりだけが照らす廊下に一人取り残された留子は恐る恐る突き当たりにある扉のノブに手をかけた

すると、部屋の中から子供たちの歌が聞こえた

扉を開けてみると、一人の子を沢山の子どもたちが囲んで回りながら歌っていた

「後ろの正面だあれ?」

「えっと…、鈴ちゃん?」

「ぶっぶー!正解は未來だよ。」

緑の髪の女の子がいたずらっぽく言うと
白い髪の女の子の顔は青ざめた

「待って!もう一度だけ……」

「駄目だよ、負けたんだから罰ゲームはうけなきゃ」

「いや……いやぁぁぁぁぁぁ!」

半狂乱になった白髪の女の子を部屋にいた先生らしき人物が手を掴んで、留子がいる扉とは別の扉から出ていった

しばらく、呆然と留子はしていたが、子どもたちの視線に気づき我に帰る

「だあれ?」

「えっと…、あの……」

「もしかして、新しく来た子?」

未來の問いに顔を赤らめながらうなずく
すると、子どもたちの表情が明るくなる

「留子ちゃんだよね!?院長先生から聞いてたよ!」

未來が嬉しそうに言うと未來の後ろから黄色の髪の男の子と女の子が近づいてくる

「待ってたんだよ!」

「嬉しいな!これから仲良く遊ぼうよ!」

「うん!」

未來が差し伸べてきた手を取りながら、留子は嬉しそうに答える

─私達ト一緒ニズット遊ボウ?─
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