黒銀物語
□一章 1
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陽光に暖かく包まれ、静かに適度な風が吹き、その風も乾燥しておらず、更に「シリア」と呼ばれる木に咲く白の小さな花々の花びらがそれに乗って舞い落ちて、という最高の気候条件の中、私−「セレスティーナ・ディグワール」が長い銀の髪を揺らしながら歩いていた。
此処があまり人口がない場所だということもあるのか、耳に付く雑音もなく今日のような日には最も合っている。願わくば、ずっとここにいたいような−−
などという思いを描いていたとき。
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