小説
□彰人と広樹と素股
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「なんで笑うの…?」
「ふ、いや……」
抱く腕に力がこもる。
「…かわいいなと思って」
「あぁんっ」
「なあ。俺んだろ?」
「あっくんの…あっくんのだよ……」
「ふざけんなよ…」
肩口をやわやわと噛む。
「まじでいらつくからもう二度とすんな」
「ごめんなさい」
後ろから手を回して広樹のを握る。
「あっ、きゃぁんっ」
「お前元気だな」
「だって、あっくんだもん…っんん」
「俺に抱かれて嬉しい?」
「うれしい」
ずっとこうしててほしい、と言ってうっとりと目を閉じるので、自分がイく前に丁寧に扱いてちゃんと出してやった。
ほんとに。かわいい。
重い体を起こすと、もう部屋が真っ暗になっていた。
手探りで携帯を探す。20時過ぎだ。
腕の中で広樹が身じろぎする。体がべたべたした。シャワー。の前に。
枕元の明かりをつけてから、広樹の体を仰向けにしてその上にのしかかり、乳首に舌を這わせた。
「あっくん……?」
「やらせろ」
「あ、あっく、待って」
「うるせえ」
「あっくん、あの、」
「何だよ」
「あのね……おしりがちょっと……」
ちょっとひりひりして、と言いづらそうにする広樹を見て若干冷静さを取り戻す。
「あー……悪い」
「いいの、すごく嬉しいよ、俺愛されてるって感じ…えへへ…だからね、ここ、使う?」
広樹は自分の太ももの間に手を挟んだ。
「あっくんのおちんちん、ここにはさみたいの……うふふ」
上目遣いの恋人が、白い太ももが、俺を呼んでいる。
息荒く抱きつくと、広樹は「あぁんっ」と高い声で喘ぎながら体をくねらせた。
耳から首筋、肩にめちゃくちゃに吸い付いて、そのふわっとした髪の毛を鷲掴みにする。
いつもの、シャンプーかなにかの匂いがする。一度だけ深く深呼吸した。
「あっ、あん、あっくん…」
「好き?」
「好き…大好き…っ」
「うしろ向けよ」
うん、と呟いて素直に体勢を入れ替えた広樹をうしろからまた抱きしめて、腰を押し付けた。
なんだって今日はこんなに元気なのだろう。おかしい。
閉じられたすべすべの太ももの間に手を入れ、ローションを塗りたくる。
「あぁっ、や、濡れちゃうぅ、んん!」
広樹が甘えた声を出す。
「濡らしてやってんだろうが…じっとしろよ」
「やあぁん」
「…勃ってんじゃねえか」
太ももから前に手を回すと、勃ち上がったものに触れた。そこにもローションを塗り込み、クチュクチュと扱く。
「あっ、あんっあっくんっ、きもちぃ」
「えろ…」
「あっくんも、ねぇ、おちんちんはさんでぇ」
うつ伏せの広樹に跨り、きゅっと締まったケツの割れ目に先っぽを擦り付ける。
「ああっん、んっ」
ヤりすぎて違和感があるからか、広樹はちょっと本気で心配そうにももをこすりあわせた。
そのまま太ももの間に挿入していくと、ぬるぬる滑って気持ちがいい。
「っ、」
「ああっ!はいってくるぅ、あっくんの、やぁっ、かたいぃ」
腹を広樹の背中に密着させて腰だけを上下させる。
「すげえ…挿れてるみてえ」
「あぅっ、んんっ、あっくんのえっちぃ」
んふ、と満足そうな顔をする広樹に、何か忘れていたような気がして腰が止まった。
「あっくん?」
そうだ。
元はと言えばこいつが他の男と。
「ちょっと立てよ」
姿見の正面に立たせ、至近距離で自分の顔と向き合わせる。
その体勢で後ろから太ももに挟み込んだ。
「あっ、や、」
「素股ごときでどんな恥ずかしい顔して喘いでるか、自分で見てみろ」
やだ、と言う広樹が本当に少し嫌そうで、屈折した欲が少し満たされる。
「恥ずかしいの?」
「んっ、ん…あっくんの顔、見たい…っあ」
「鏡見ろって」
「や、いやぁっ、あっくんのおちんちん、先っぽ、見える、あっ」
自分の股から俺のが見えるのに興奮しているらしい。
「やらしい、っ、えっち!」
壁に手をつき、思いきり背をそらせたその首を支えてキスをする。広樹の口からはくぐもった高い喘ぎ声が漏れた。唾液を飲ませるように上を向かせ、舌で口内を蹂躙しながら腰をぶつける。下からもぬちぬちと音がしていた。
「あっくんっ!きゃあっ、あっ!」
「っん、…まじで…イきそ」
「やぁん!」
広樹の体を鏡に押し付けてめちゃくちゃに腰を振ると、鏡がガタガタと大きな音を立てた。
腰を支えていた手を乳首に回し、強めになぶる。
「やっ!いっ、あっあっ、おっぱい、あっ、だめ、あっくんイ、イっちゃうぅ!」
「出るっ」
「やあああっ!」
出す瞬間に少し腰が引けて、俺の精液は広樹のタマの裏やももの内側にかかった。
興奮がおさまらず、広樹をこっちに向かせて鏡に押しつけ、跪き、広樹のを口に含む。
「あっく!んんっ!あっ、イく、でちゃ、うっ!」
思いきり吸った。
「んやぁぁん!」
やばい。強く吸いすぎた。多分ちょっと痛かっただろうと思うが、広樹は無事に俺の口に精を吐き出した。
「はぁっ、あっくん…ああ、ん…」
倒れこむように床に腰を落とした広樹はぐったりしていて、下半身を俺の精液で汚している。
さすがにもうかわいそうな気がしたが、それも一瞬だった。
床に押し倒して両手を押さえ、唇を塞ぎ、口内に残る広樹の体液を注ぎ込む。
「んぐっ」
「飲んで…」
「む、んっ」
苦しそうに、それでも懸命に飲み込もうとする広樹がかわいくてまた昂ぶる。
「脚閉じて」
「ん、やぁ…」
やぁ、と言いながら素直に閉じられた股に跨って突っ込んだ。
「はぁ、っ、広樹…」
自分の体液で濡れて冷えたそこが、また熱くなるのを感じる。
「あっくん…あぁ……抱いて…」
こんなにめちゃくちゃに抱かれた後に。
広樹の頭の下に腕を回してやり、「あと一回だけ」と囁くと、「うん」と笑う。
誰にも、絶対に渡さない。