小説

□ひめごと
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放課後。遅い時間の、薄暗い男子トイレ。
一番奥の個室の中。
とろとろした顔の恋人が、珍しく素直に縋るような仕草をして見せた。

「…したい…して……」
「キスだけでそんな顔して…そんなに良かった?」
「…うん…」

どうしたの、そんなに素直になっちゃって。たまにはこういうのもいいか。
綻ぶ頬を抑えきれず、本城は微笑んだ。

つやつやした髪に手を伸ばし、もう一度丁寧に唇を食む。
息が上がり、閉じられなくなった姫野の口から唾液が滴った。
制服の上から太ももを撫でる。それだけで「あ…」と声が漏れた。

姫野のベルトを外し、制服と下着を膝までずり下げる。滑らかな太ももはあたたかく、本城を誘うように揺れた。

「はやく…ゆき…触って……?」

あまりに素直にねだられて、かえって少し冷静になる。
姫野の口に指をつっこみ、しゃぶらせて、後ろに手を回した。

「姫野には俺の指で十分でしょ?」
「あっ…あ、やぁっ!ゆき、や、やだっああっ!」
「イヤ?バカ言わないでよ、どこがイヤなの、好きなくせに。男の子なのに、手マンが好きなんだよね、いやらしい」

わざと恥ずかしい音をたてて指を突き入れる。感じるところをしつこいくらいに責めると、姫野の背中が反り、うっとりと目を閉じてひっきりなしに声をあげるようになった。

「女の子だ。姫野は、女の子だね」

ゆっくり、はっきりと、耳元で囁く。
体が強張り、姫野は目を開けた。

「ち、ちがう…」
「女の子でしょ。おまんこ気持ちいいって言って」
「い、やだ…」
「言ってよ、はやく。俺をその気にさせてよ」
「ああっ!」

中で指を広げ、かき回すと、一層高い声が出た。

「やっぱり女の子だ」
「違うっ!」
「あれ、本当だ、なんかある」
「やああ!」

もう片方の手を前に回してペニスを優しく握り、先端を親指で撫でた。そこはすでに濡れていて、指がよく滑る。

「ダ…ダメ、も、っ!ゆき、あっ、あっ、イく、出ちゃう…」

泣きそうな声を出す姫野にまた笑みがこぼれて、本城はゆっくりゆっくり、指を引き抜いた。
ペニスからも手を離す。

「ゆき…?」

蕩けきった目で見上げる姫野の体を後ろ向きにして、自分のペニスを出してふとももの裏側をなぞった。

「あっ、あ、ゆき…」

それだけで期待に体を震わせ、本城に体を委ねてくる。


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