小説

□さくら色の君を想う
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君が転校したことを、今日知りました。
担任だった高橋先生から、副担任や教科担任に連絡がありました。
君は自分の道を、自分1人で決めたのですね。

今さら何を言っても、君はあんなことを言った僕を許さないかもしれない。

でも、君がどれだけ悩んだか、どんなに辛い思いをしたか、僕の知らないところでどれだけ涙を流したか、そう考えると居てもたってもいられなくなり、ペンを取りました。

1人で悩むなと、悩むなら僕と一緒にと君に約束させたのに、僕は君を裏切って突き放しました。
それが君を傷つけることを、僕はわかっていた。それでも僕はそうしなければならなかった。そうしなければならないと信じていました。

でも今はもうわかりません。僕の矜持や信念など曲げて、全てを賭けて君を守るべきだったかもしれないと思っている自分がいます。
君が離れていくことがこんなに辛いなら、他のどんな選択肢も取るに足らないことだったのではないかと思っている自分がいるのです。

こんな手紙は出せない。出すべきではないと思います。
でも、苦しくてじっとしていられませんでした。
女々しいと笑ってくれてもいい。僕の気持ちの問題です。


新しい学校はどうですか。
友達はできましたか。
元気で、楽しく過ごしていますか。

もう一度だけでいい。僕は、君に会いたいです。
君がもう一度、僕のそばにいたいと言ってくれたら、僕はすぐにでも、


































  さくら色を想う











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