終焉ノ栞
□『ひとりかくれんぼ』が出来た訳。
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※小説一覧の詳細にも表記しました通り、このお話はあくまでハコの番人(管理人)の体験談に基づいて書いた代物です。
ただし、ネット上で話題の、“都市伝説『ひとりかくれんぼ』が出来た訳”としての話として出して良いものか、そもそも『ひとりかくれんぼ』が出来たきっかけなどの噂は、残念ながらハコの番人は得ておりませんので何とも言えません…。
ですが一応との事で自らの体験談をこの形で載せさせてもらいました。
それでも大丈夫!何でも来いという方、ごゆるりとお楽しみ下さいませ‥‥。
『ひとりかくれんぼ』が出来た訳。
――――――――――――1.
「そういえば『ひとりかくれんぼ』ってどうして出来たのよ?」
彼女のその一言が今回の出来事のきっかけだった。
ここは愛知県と岐阜県との間、あるいはそこら辺区域の何処かに在ると言われている“きさらぎ駅”という場所であった。
“きさらぎ駅”とは何かって?
それは所謂、昔からよくある都市伝説、又は伝承に関する話の産み落ちる場所――謂わば“噂の製造機”的な場所なのであった。
詳しい事は誰知らないし、僕自身すら知らない。
いや、正確には誰も知ってはいけないことだった――
「ちょっとA弥ぁ!! 聞いてるの!?」
そう言って彼女――B子は焦れったそうに僕の首をグイグイと絞めながらガクガクと揺さぶる。
ちょっ、苦し‥
「ちょっとB子、いい加減A弥を放し(離れ)てくんないかなぁ? A弥が嫌がってるだろ(黒笑)??」
そう言って彼――C太は何処から出したのかかなり大きめのカッターナイフを弄りながら、これでもかというぐらいに顔を歪めながらB子に笑いかけている。
相っ変わらず仲良いなぁ。
「ちょっとA弥!! アンタいい加減マジで変な想像してンじゃないわよ!!」
「そうだよA弥!! 俺がこんな腹黒ネコ被り女と仲良い訳無いでしょっ!!!」
「なんですってェェェ!!?」
「そうですよぉ!! B子ちゃんと一番仲が良いのは私なんです!!! それで充分なんです!!!」
「あれ? D音ちゃん居たの?」
「あら、そう言うA弥さんこそ居たんですか? あまりにも根暗過ぎて存在が認知出来ませんでしたわ。」
「最初から居たよ。 というか何気無く自然に僕の存在普通に否定したな」
「当たり前じゃないですかぁ。 私にとってはB子ちゃんが一番なのであってB子ちゃんの全てが私にとっての全てなんですから。」
「そして相変わらずのブレの無い安定振り!?」
最早カオスである。
少しだけ現実逃避しかけていた僕だったが、C太とのなんだかよく分からない言い争いを繰り広げた後、気が済んだのかB子がまだ先程の質問をしかけてきた。
「も〜ホンットいい加減にしなさいよね! で? 結局どうなのよ?」
「は? いやだから何の事――」
「だ〜か〜〜らぁ〜〜!!――」
アンタ(ひとりかくれんぼ)が出来た訳!! 知ってること全部洗いざらい話しなさいよね!?
とかなんとか、少し‥いやかなり理不尽にそう叫びながらB子は問いかけてくる。
―ホント理不尽だなぁ。
「あぁ、それは私も気になっておりました。 別にA弥さんのことなんてホントは毛ほども気にしておりませんが、B子ちゃんの疑問は全て排除しませんとッ‥!」
―わ〜安定のヤンレズぶりだよ彼女も…(棒読み)