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□エルエルフ 長編小説・最終幕
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第十幕 終幕
二人は何をするにも寄り添い続けた。
エルエルフが帰ってくるまで夕飯を食べずにいたので、
とりあえず、冷めてしまった夕飯を温めて二人で食べた。
食器を洗うときも、##NAME4##が洗って、エルエルフが拭く。
普通に、過ごしていた。
彼が居てくれたらそれでいい。
お前が居てくれたらそれでいい。
二人は普通を過ごせる幸せを噛み締めていた。
だが、##NAME4##が困惑する出来事が起きる。
「や、その、エルエルフ?」
「なんだ」
「お風呂くらい、一人でいいよ…?」
顔を赤くして後ずさる##NAME4##に、エルエルフはにじり寄る。
「今更なんだ?
この俺が、洗ってやる。
お前は特別だからな」
エルエルフは##NAME4##を片腕で抱き寄せて、
自分のネクタイを解き、ボタンを片手で器用に外していく。
あっという間に鍛えられた胸板が露になる。
「…脱がしてやる」
「や、いいって…んっ!?」
拒否する口を、エルエルフはキスで塞いだ。
##NAME4##はエルエルフを拒めない。
それをいいことに、エルエルフは##NAME4##の服を脱がしていく。
シャツが落ち、スカートが落ち、下着以外何も残っていない。
「ほら、巻いておけ」
キスの嵐が止んで、エルエルフは##NAME4##の躰にバスタオルを巻いた。
「髪は洗ってやる。
だが、それ以外は…後ろ向いててやるから自分でやれ」
「…本当?」
「嘘は言わない」
##NAME4##はタオルの中で、エルエルフに背を向けて下着を脱いだ。
エルエルフも流石に後ろを向いた。
だが、いつまでも入ろうとしない##NAME4##に痺れを切らした。
「先に入ってろ」
エルエルフは##NAME4##を風呂の中に押し込んだ。
そして、自分の髪をくしゃりと掴む。
「…っ、
危なかった」
あのままだったら、強引に押し倒していた。
このまま髪を洗うために入って、
理性を捨てずにいられるだろうか。
不安は残るが、言ったことを守らない訳にはいかない。