MAIN 2
□アードライ 長編小説・第二幕
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そして、三日が過ぎた。
「藍」
「はい」
カイン大佐の配慮で、私の仕事は大幅に減って、
藍と過ごせる時間は増えた。
流石にここまで来て、未だに敬語なのは、
私は居心地が悪い。
「敬語は、やめてくれないか?」
「どうしてですか」
「…私は確かに軍人だ。
だが、それ以前に私は…友人として、
藍と、接したい。
だから、やめてもらいたい」
私はベッドに座っている藍の隣に、腰を下ろした。
最初はこうして近付くことすら彼女は許さなかったが、
三日かけて、少し幅を取ってはいるが、
隣に座っていることは許してくれるようになった。