拝啓霧野蘭丸様

□第10章
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拝啓霧野蘭丸様


霧野君、まずはありがとう。
本当に感謝してます。


『拝啓』なんて付けて堅苦しいかもしれないけど、ちゃんとした手紙の時は、付けるって聞いたからちょっとつけてみちゃった。


霧野君に好きって言われて色々考えました。
南沢君の事とか私のはっきりしない性格の事とか。
あの時の霧野君はすごく夢中で私の声なんか全然聞こえてなかったね。
でもね、そんな夢中になってる霧野君を見たおかげでちゃんと考える事が出来たんだよ。


だからありがとう、感謝しています。


今更で本当に悪いとは思うんだけど、一応伝えとくね。告白は嬉しかったし、びっくりした。
なんで霧野君みたいなすごい男の子が私なんかに告白したのかな、ってたくさん考えた。
それでもやっぱり霧野君は大切な後輩で私なんかと付き合ったら駄目って思うの。
けど、こんな私で良かったらもう少しだけ時間をください。
高校に入って、新しい環境で自分自身をリセット出来たら私の本音を霧野君に伝えます。


自分勝手でごめんね。でもちゃんと考えたいの。
本気になってくれた霧野君には本気になって答えを返さないと駄目だって思う。


霧野君、私を好きになってくれてありがとう。
よかったら連絡貰えると嬉しいです。


×××−×××@●●●.○○.jp


苗字名前



end

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