give.

□27000hit
1ページ/2ページ

「私とシュウの相性は90パーセントだって。」


「え?いきなりどうしたの?」


練習に明け暮れる日々の生活の中で唯一ホッと出来る時間。
シュウと白竜と私で過ごす夜の待ったりした時間。


「なんか雑誌で相性占いってあって。やってみたらそうだって。あ、因に私と白竜は40パーセントね。」


「な、なんだと!?」


「あはは、君残念だね。」


焦る白竜の隣で笑顔に似合わずそんな事を言っているシュウ。
そんなシュウの言葉に反応し不機嫌...というか少しキレ気味の白竜。
二人を交互に見るけれどやはり対照的だなと改めて思う。性格も顔の作りも。


「きっと白竜はいつも究極しか言ってないから名前との相性が低いんだよ。」


「なに!?もう一回言ってみろ!」


「うん、だからきっと白竜いつもきゅうきょ...」


「やっぱり言わなくていい。」


「えー、つまんないの。」


以外に言葉がキツいシュウ。なんだか白竜の立場が可哀想になってきた。
そう思いシュウに、まあまあ。と言ったがなぜだかスルーされてしまった。


「シュウ、スルーしないでよ。」


「ごめんごめん。」


「そう言えばよく考えてみたらたかが占いだろ?そんな事で本当の相性なんか決められん。」


「そう言うものかな?ねえ、名前?」


「あーどうなんだろうね...。でも私はシュウと相性よくって嬉しかったよ。」


「俺とは低くて残念じゃないのか?」


「え!?あ、ざ、残念だった!うん、凄く!」


落ち込む白竜にそう言い慰めてやれば、そうか。と瞬く間に元気になった。単純だなあ。
シュウはと言うとなんだか面白くなさそうな顔をしている。これはこれで可愛いかもしれない。


「ねえ、名前。」


「うん?」


「ボクと白竜結婚するならどっち?」


「はい?」


「そ、そうだ名前!どっちなんだ。この際はっきりさせよう。」


白竜までそんな事を言い出したかと思えばずいずい二人が私に迫ってきた。
近い近い!と言ってもそんなのは無視らしい。くそお、私はどう答えを出せば良いんだ。
どちらかを選べばどちらかが拗ねる。まったくめんどくさいったらありゃしない。
そんなときある考えが私の脳内に降臨してきた。


「私ね、」


「うん、」


「なんだ?どっちだ?」


「て、天馬君みたいな子が良い!」


「え?」


「なんだと!?」


予想外の答えにぽかーんとするシュウと愕然とする白竜。
少し悪い気もしたがこうでないと後でめんどくさくなってしまうのでしょうがない。
というかこんな変な質問をしてきたシュウにも問題があると思うのは私だけだろうか?


「嘘だよね!なんで?なんでよ名前。あ、そうかあの髪型がいいんだね。」


「は!そうかあのチョココロネみたいなあれか!」


「は?え?ち、ちがうんだけどなあ...。」


否定したにもかかわらずなんだか二人でなにやら話し合っている。
どうやら明日美容院に行くと言い出しているようだ。え、ちょっと待って欲しい。
絶対にあの天馬君みたいな髪型にするつもりだ。よしてくれ。というかよせ。


「じゃあ、名前ボクと白竜は今から美容院予約しにいくから。」


「だからお前は俺たちの髪型が変わったらちゃんとどちらかを選ぶんだぞ。」


「え?だからちょっとま...い、行っちゃった...。」


どうしようか、私...。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ