give.

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「取られないから大丈夫。」


「......」


「大体、俺がお前以外好きになるとかあり得ないから。」


「本当?」


「本当。だから顔上げろ?」


優しくそう言ってやればやっぱりまだ心配しているのか不安なそのご様子。
嬉しかった。普段甘えてこないから時々本当に俺の事好きなのか?と心配になったが名前がこういう風にヤキモチやいてくれて…。
なんだか急に何時も以上に愛おしく見えてきて思わずぎゅっと効果音が出そうなくらい抱きしめてやればそれに答えるかのように名前もぎゅっと抱きついてきた。


「次郎の匂い好きだな。なんか安心する。」


「俺も名前の匂い好きだぜ?ふんわりしてて女の子って感じだし。」


「そう?ありがとう。」


「名前、」


「ん?」


抱きしめる力を緩め身体から名前を離し再び向かい合う形にすれば視線が絡まり合った。
そしてそのほんのりピンク色に染まった頬にまた手を宛てがえば不思議そうに見つめる彼女。


「深いの、するんだろ?」


「え?」


「前言撤回とかなしだからな、」


「え、ちょ...待って!タンマ、タンマ!」


「無理、我慢出来ない。」


「え、でm...んっ、」


たまにはこうして甘えて欲しいな、なんて。思ってみたり。
俺の制服の裾をぎゅっと握る仕草がなんだかものすごく可愛らしく感じた。
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