弱気な転校生

□1Days
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「は…初め…まして…僕は…
栗原 純(ジュン)…です…
よろしく…お願い…します!」


僕は手をギュッと押さえたまま
ガタガタ言葉が震えて最後の
最後に声が裏返ってしまった。

そして遠くの方から

「なにあいつ…超ウケるw」

「男じゃなくね?オネェじゃね?」
「バカ!お前どこがだよっ!」


嫌な言葉が嫌でも聞こえてくる。

しょうがない。
僕は弱気で緊張し過ぎるし
人の顔はまともに見られないし
本当は人と喋るのだって緊張して
話したくなくなる。


転校に関しては父が転勤が多いから
それに合わせて僕と母もついていく。
なんせ母は心配性で離れていく父に
いてもたってもいられないからだ。
それで僕は転校したばかりなのに
人との交流が出来ないまま
この有様だ。


父は

「次は安定するだろう」

と言っていたが、本当なのだろうか。


時には転勤先が急に変わって
入学届けを出したのに転校を変更に
なってしまったのだってある。
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