淡い桜の夢は
□第1話
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少女はある一人の男を見つめていた。
土方歳三・・・・・。
父様を殺した男・・・・・・。
土方はこちらに警戒など見せず、桜を眺めている。
私は刀を強く握り締めて土方に向かって駆け出した。
「土方歳三・・・・・!!!父様の敵!!!」
私は刀を振り上げる。だが、土方の方が動きが速く、腕を蹴られてしまい刀を落とす。
刀を拾おうとすると、視界は逆転した。
目の前には土方の顔。
「・・・・・ったく物騒なやつだ・・・・・・?」
私の上に土方が乗っており、身動きがとれない。
口につけていた布をとられてしまう。
「おま・・・えは・・・レイ・・・・?」
「は、なして・・・・・!!!」
私は土方を突き飛ばし、刀を拾う。
「土方歳三・・・・・覚悟・・・・・!!!」
私は刀を構え、土方に切りかかる。
だが、華麗に避けられ、首に鈍い感覚が走る。
「ぐっ・・・・あ・・・・っ」
そのまま私は気を失ってしまった・・・・・。
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