ローズ×ソード†

□1.薔薇
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吹き荒れる砂漠の中、息を潜める者がいた。
「くだらない…!」
真紅の髪を靡かせ、剣で地面を叩いた。
すると、あろうことか土の中から“悪魔”が出てきた。しかもなにやら人の様な体型だ。
「汝は…人なり、か?我が名は…アフェランドラ!汝の名を聞こう。」
悪魔にしては人語が上手いみたいだ。
「…人ってことは見て分かるでしょ?そうだね、僕の名前は…」

悪魔をしっかりと見据える。
「……ロゼルだ。」


悪魔アフェランドラは、クッと喉で笑った。
「…ではロゼル。貴様は此処で永遠の眠りにつくがいい。」

ロゼルは腰の鞘から剣を抜き放つと、その切っ先を悪魔アフェランドラに向けた。

「はっ。やだね!」




「貴様、私に勝てるとでも?…ましてや小娘が!」
悪魔アフェランドラは挑発的にロゼルを見た。

「いや…、勝てるとは誰も言ってないよ?」
ロゼルは剣で地面をトン、と叩いた。



「ただ、死ぬつもりは絶対にないから…!」


「戯け…。人間が!!」


悪魔アフェランドラが右手を突き出すと、そこから炎が迸った。
それは真っ直ぐロゼルに向かって、うねる。


ロゼルは咄嗟に左側に飛び、どうにかやり過ごした。


「ドウした?…腰が引けたか?」

なおも挑発的に悪魔アフェランドラは手を交互に突き出した。
その度に、炎が迸る。

ロゼルは転がってこれを避け続ける。

悪魔アフェランドラは炎に飽きたのか、喉でクッと笑うと、すらりと一振りの刀をぬいた。


その刀の名前は…
“魂のカルテット”
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